30代半ばでも、まだまだ学べることは多い
弊社、いわゆる大手SIerで、アプリケーション基盤部分の開発・保守チームのプロマネをやっております。
他部門を横断した大きな現地様トラブルで、いくつか学びになったことがあるので、忘れぬよう記しておきます。
一人で立ち向かわず、助っ人を連れて臨め
夕方に、他部門のマネージャーから、うちの部門の機能の仕様について聞きたいと。
しかも、どうやらお客様がお怒りのトラブルの最中だと。
技術的に深い問答にもなることが予想されたので、プロジェクトのサブリーダークラスで2人のベテランに、一緒に打ち合わせ出てくれとお願いする。
頭の回転が非常に早く、対人の調整事が非常に上手いベテランの一人のみ、参加してくれると。
その場では、他部門マネージャーからの圧力が強い。「お前らの不備じゃないのか」と言葉には直接出さないにしても、ドキュメントに明記ないですよね?とか詰めてくる。
ベテランのスーパー調整おじさんは、技術面では深く知らないことでもポンポンとやり取りに応じ、時に謝ったり、これは持ち帰り確認させて下さい、など切り返していく。
私はうんうんうなずきマンになりつつも、仕様書開いて説明できるところは加勢したりと対応。
一人だったら、圧力が強く言われることにひるむばかりで、内容も理解せず上司にあわあわ報告するだけになっていたでしょう。
スーパー調整おじさんがやり取りしている間に、頑張って論点を理解して、宿題事項をメモ、その後、私から上司へ報告するのにメモが当然ながら役立ちました。
一人で無謀な戦いは挑まない、助っ人を味方につけるべし。
上司にはトラブル系は、報告早ければ早いほど良い
他部門のマネージャーとの闘いが終わった後、直属のマネージャーは退勤していたので、すぐに翌日の午前に報告、相談のアポだけ入れておく。
部長は、翌日の朝、「これこれのトラブルのメールって、他部門の部長やらから、来てます?」と聞いたらまだ来ていないとのこと。メールを転送して報告。
部長の耳に重要情報を迅速にインプットしておくことにより、部長がさらに上からつつかれたときなど、「それは既に部下から報告上がってきてました」と部長のメンツを立てられるよね。
その後、部長はたびたび助言くれたりするし、味方になってくれます。
受験じゃないんだから、出題者に問題の意図や前提をどんどん聞こう
他部門のマネージャーとの打ち合わせでもらった宿題事項、早急に回答しないといけないのだが、何をきいてきてるんだったけかこの質問??
と、取っていたメモを見ながら、分からなくて絶望してました。
しかし、今自分に求められているのは、半分も理解できていない質問に対して、とってつけた回答でメールの返信をしてよし、メールを返せたぞ、と満足することではない。
相手の質問の意図に沿った、求めている情報を返すことなのですよね。
となると、そうなんです、相手に聞いちゃえばよいんです。
他部門のマネージャーとの打ち合わせでは、実はそのマネージャーの部下も参加しておりました。その部下の方が技術面では詳しい方だったし、優しそうなルックスではあった。(オンライン会議の静止画だけど)
というわけで、その部下A氏に、質問に意味はこういうことですよね~??
とチャットで気が済むまでやりとり
きちんと、対話しながら、相手の知りたかった意図、前提条件を理解して、必要な情報をどんどん提示することができました。
多数が言っていることに飲まれてはいけない、証拠を積み上げて真実を掴む
それでそれで、他部門の部下A氏とやり取りを進めると、
わが部の製品には、何ら不備はない
ことが判明。使用方法がまずかったんですね。
他部門の圧力マネージャーは半ば我々の責任と決めつけた態度に近かったり、
そういった内容のメールも、上層部で飛び交っていたわけです。
ですが、担当者同士で、地道に仕様書とかマニュアル、実際に画面を動かして確認したり、を行ううちに、真実はそうではないぞ、というところまでたどり着けたわけですね。
決定事項のように突き出されたことにも、先入観を持たず、石橋を叩くように証拠を検証していく、それによって前提をひっくり返すこともあるんです。
(あら~上層部への報告内容の要旨が、私のようないち担当者の調査で変わっちゃうよ、と面白みも感じた)
さいごに
あまり詳細なことはもちろん会社の守秘義務がありますので書けませんでしたが、
私がこの短い期間(ものの1営業日程度の時間)の仕事で一気に学べたことを、一般化した学びとして記載してみました。
最近読んだ田端慎太郎の「これからの会社員の教科書」この本で書かれている社会人の基本なんだけど、とても戦略的で、汎用的で、仕事で試してみるのが楽しみになるほどのテクニック、考え方に影響を受けています。というか、元気貰っている?感じに近いです。
この方、Youtubeで見ると、話しぶりが結構
パワー系?オラオラ?な感じで、緻密で繊細なことも書かれている、著作と少しギャップがあって面白い。寡黙なインテリタイプじゃない、でも緻密に仕事を考えている、その素性がとても魅力的です。
30代でも、非常に学びになります。